2009 年 9 月 26 日 土曜日
城南地区で任意売却のRCマンションがあるという事で早速見に行って来ました。こちら一棟物では無く区分所有マンションのバルク売りでした。
この物件の問題点は入り口が以上に低い所です。梁もかなり低い事が難点です。175㎝以上の人だと髪の毛をすったり、ヒールの高い靴だと頭ぶつける可能性があります。
こちら作ったのは民事再生か会社更生法を申請した中堅デベロッパーです。
駅から近い好立地なので入居の問題は無さそうなのですが…夜の12時までやっているスーパーのライフも近隣にありますし。
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2009 年 9 月 14 日 月曜日
都内の任意売却のオフィスビルです。ファンドの破たん物件です。想定賃料が高すぎて入居者が居ないという状況です。景気悪化の中で今後もオフィスビル、商業ビルの売り物が出てきそうです。
東京都内でもレジデンス物は個人投資家を中心に売れておりますが、ビルは今後も苦戦します。
投資用不動産を数棟お持ちであれば今後はレジデンス物では無く商業・オフィスビルをターゲットにされた方が良いでしょう。
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2009 年 9 月 9 日 水曜日
日本の不動産投資やファイナンス状況に影響を与えるので、アメリカの商業用不動産の記事が出ていましたので簡単に要約します。(NYTIMES 9月1日-商業用不動産の受難は今始まったばかり)
「前略・・・多くのアナリストはデフォルトや差押えや倒産が1990年代前半の状況を上回るだろうと指摘しています。「数件の取引で支えられても、寄せて来る波を止める事は出来ない」と表現しています。
ドイツ銀行の商業用不動産担保証券のアナリストのリチャードパルクス氏は野球に例えて「私たちは今一回~二回のさなかにいる」と指摘し「これからとても難しい時期をくぐり抜けなければならない」とコメントしています。
「地方では価格が5割下落して、価格が最も上昇したマンハッタン等ではそれ以上の下落を示しています。今後2,3年に満期を迎える65%の商業用不動産ローンは借換出来ないでしょう。何故なら担保価格の下落と借換基準の厳格化が影響します。」
とコメントしています。
要は失業率が上昇し、給与が下落して、財布の紐が堅くなり、商業施設で物が売れなくなり、商業施設のテナントが撤退し、撤退されたビルのローンの返済が滞り、そのローン債権を組み込んだCDOやモーゲッジバック証券が下落して、それを持っている銀行の資産が目減りし、融資基準が厳しくなる、という循環です。
日本の不動産市場にも同様な流れはありますが・・・・日本の場合ずっとそんな感じの基調でしたので多少は慣れがあるでしょが・・・アメリカ市場がどう立ち直ってくるかはファイナンスの面で日本の不動産市場に大きな影響を与えます。
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2009 年 9 月 8 日 火曜日
不動産投資ブログで以前もお伝えしましたが、リニア新幹線の有力な始発駅が品川駅になります。本日の日経新聞31面東京・首都圏経済面にも記事が出ておりました。(長期の投資用不動産を考えるとこういう情報は重要です。)
東海地震等の懸念もあり、バイパス的なインフラとして東海道山陽新幹線を補完する様なエリアを通る路線が必要だという認識が高まっている様です。
そんな中で品川駅構内のボーリング工事を2か月前にして地質調査を始められたとの記事が出ておりました。
東京のターミナル駅で地下の利用度が低く、駅に余裕がある所と言う事になると品川駅が最有力候補になるそうです。
確かに、東京駅や新宿駅等の駅で新たな路線を作るのはかなり至難の業でしょう。例えば新宿駅等は「丸の内線」「大江戸線」「都営新宿線」「副都心線」等などの路線が通っておりますが、品川駅の場合には「都営浅草線」のみが京浜急行乗り入れで地下鉄として通っております。
品川駅の地下はガラガラです。
投資用不動産を買う場合もこんなニュースに敏感になっておく必要があります。
今のところ停車するのは東京と名古屋で将来は大阪となるそうです。東京と名古屋の中間で甲府等も有力な経由候補駅になっている様です。
品川駅へのアクセスが便利な路線での不動産投資は将来的にもハズレが無いかも知れません。20年後、30年後という事を考えますと日本の交通の心臓部になる品川駅は無視できません。
ちなみに、地方の不動産投資という事で考えますと甲府駅周辺等も面白いのかも知れません。リニアが通れば甲府も東京の国立辺りよりも時間的には近く成ってくる事になります。
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2009 年 9 月 2 日 水曜日
最近ブルムバーグ等を見ていて言われ出したのが、「不況(景気後退)はまだ終わっていないかも知れない」という事です。
ゴールドマンサックスやモルガンスタンレー等の大手証券会社のエコノミスト等は強気の姿勢で景気後退の終了が見えたかの報道が日本でも一般的にされていますが、アメリカでは賛否両論です。
アメリカ等では幾つかの理由で景気後退の終了を確信するには早すぎるとの意見が出ています。
特にチューダー等のヘッジファンドからはその様な指摘が出ているそうです。不動産市況に関して言えば中古住宅販売や新築住宅販売の統計数字は改善してきていますが、住宅ローン等の滞納が進行しているそうです。
特に現在の状態は「サブプライムローン」関係のローン滞納状態は落ち着いて(Level-off)来ていますが、今度は「プライムローン」でローン債権の滞納の上昇が顕著になって来ているそうです。
サブプライムローンの膿は出てしまったが、今度は企業が解雇する等してプライムローンの借手だった人が失業等して住宅ローンが払えない状態が起きてきている様です。
また、住宅ローンに比べて規模の小さいと言われている商業用不動産のローンにおいても滞納や差押えが増加しており、不動産市場の下落や金融危機の第二幕が開くと予想している人も結構いる様です。
また、歴史的にも9月は9-11、リーマンショック等ネガティブな事が起こる事が多いので…
ちなみに私は証券アナリスト資格の保持者です。(名前出てます。↓)
日本証券アナリスト協会 http://www.saa.or.jp/apps/list/mu.html
今後も不動産市況と他の金融市場(株式、債券、外為)との関連で不動産投資を見ていきたいと思います。
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2009 年 8 月 26 日 水曜日
投資用不動産(収益物件)購入の為の銀行攻略法と言っても非常にオーソドックスな話です。
先日、弊社入社間もない営業マンの担当にお客さんが買いたい物件があるという事で銀行を数行紹介しました所、一度も会っていないのにどこの銀行も結構愛想良く対応してくれたという事です。
親身に不動産投資をするお客さんの案件に関して話を聞いて相手をしてくれたという事です。
一方、その後自分で何の「つて」も無い状態でHP等を見て金融機関に電話したところ空振りや検討違いな話ばかりだったと報告を受けました。
当たり前の話なのでが、金融機関は「紹介」を受けるか「自己開拓」する顧客以外は「客じゃない」と思っています。
「紹介」は簡単な事ですが、銀行が過去の取引先の知り合いや友人や先輩等から顧客企業等の担当を紹介してもらいそこから顧客開拓がはじまります。
「自己開拓」は商工リサーチや帝国データバンク等の情報やその他情報を銀行マン自身が自分の営業エリアで調べて自分で「アポ入れ」してする営業です。某営業の強い都市銀行でもこのやり方で顧客先を開拓しています。
(事前に財務内容や状態をある程度理解してから自分の顧客にしたい先だけアプローチを掛けます。)
銀行がメインの客にしているのはこの「紹介客」か「自己開拓客」にほぼ限られます。
一方多くの不動産購入者が実践している方法として紹介を受けずに自ら電話したり、訪問して融資の相談に行くという方法がありますが、あまり効果を発揮しません。
ある同期の銀行マンがこう言っていました。
「自分から誰の紹介も無く来る客なんかろくな客いないよ。そんなの誰も相手にしないから。銀行マンはそういうのが来たら詐欺師か泥棒と思っている位だよ。大体いい年して友人で銀行マンの知り合いがいないとか、業者から銀行の紹介も受けられないなんて可笑しいじゃん」との事です。
当たり前と言えれば当たり前なのですが「不動産投資」「マンション経営」「アパート経営」という投資と言っても事業性の高い投資をするのに人脈も無ければ金融界の常識も無いとなると銀行マンも相手にしないのも無理の無い話なのですが…
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2009 年 8 月 20 日 木曜日
投資用不動産の購入において誤解の多い事ですが、「不動産投資でインカムゲイン狙いとキャピタルゲイン狙いが両立するか否か」という命題があります。
通常金融機関等が好む不動産投資のあり方としてはキャッシュフローを潤沢に取れるインカムゲイン対象の不動産投資になります。一方、投資家サイドとしては出来ればキャピタルゲインも取れそうな物件という事で人気のエリアを好む傾向があります。
金融機関としては人気のエリアであってもキャッシュフローが取れない、もしくは薄い場合には融資の判断になりません。
通常キャピタルゲインが狙える物件は商業地や近隣商業地に該当する用途地区でありまして、レジデンス物中心のインカムゲイン狙いの投資では該当しないエリアになります。
よって自己資金の投入の少ないフルローン投資を含むハイレバレッジ投資の場合には、ほぼキャピタルゲイン狙いが出来ない物件の購入になると考えた方が宜しいと思います。(銀行の意向が強く働くので)
せいぜい将来運よくキャピタルゲインが取れても1割~2割ですが、それもコストや税金を引いてしまえば微々たるものとなります。
商業地等のキャピタルゲインの場合には2,3倍取れる事もある事を考えますと僅かな物となります。
ただ、商業地等のキャピタルゲインが得られる可能性のある物件の場合には銀行の融資があまり出ないという難点があります。何故ならキャピタルゲインが望めそうなエリアの物件は住居物件と言うよりは事務所店舗が入っている様な商業地物件になるからです。
もし事務所店舗等の入っている物件を購入する場合には自己資金を半分近く入れて低レバレッジで臨むしかありません。場合によっては全額キャッシュで購入という事も必要になってきます。
「キャッシュフローが取れてネット10%で回っていて、将来キャピタルゲインも期待できる物件」なんて殆ど存在しないのが現実です。「スリムでグラマーな女の子」を探すような物です。まあ奇跡的に見つかるかもしれませんが…
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2009 年 8 月 11 日 火曜日
時々ですが投資用不動産の物件資料で「リースバック条件付き」とか「リースバックも可」という事が備考欄に書かれています。
これらの物件の特徴を簡単にご説明すると「物件は売るけど場所はそのまま利用したい」という事です。
例えば、自社ビルの一階でレストランを経営されている方が不況でお客の入りが減ったので一時的に厳しくなった。
現在所有しているビルそのものには執着はなくビルを売却して少し楽になりたいという場合で、それでも一階の店舗は好立地なので利用し続けていたいというケース等が当てはまります。
そんなケースが多い中小型案件のリースバック物件は要注意です。リースバックして入居するテナントが一旦破たん寸前まで来ていて自社ビル等不動産物件を売却する訳でして状況はそれ程良くありません。
リースバックして再入居するテナントの属性を良くチェックする必要があります。
特に一棟全部を自社ビルとして使っていた場合等はかなり厳しく見る必要があります。
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2009 年 8 月 10 日 月曜日
不動産投資において駅から何分という立地は皆さん異常に気にされますが、「河」から何メートルとか「海」から何メートルという立地はあまり気にされません。というか殆ど気にされません。
ただ、タイムリーな所では現在日本列島に接近している台風9号の様な台風が襲った場合等には大きな影響があります。また、日常的にも少し強い強風が吹いている場合も影響があります。
特に、海や港に近い物件は兎も角、河川でも汽水域の近隣の物件は意外と影響を受けます。
汽水域は河川に満潮時に海の塩分濃度が高い海水が逆流してくる下流域の事を示します。
また、運河地帯等もそういったエリアに該当します。
例えば東京大田区の大森でも鮫洲方面とか、江東区の亀戸とかそんなエリアが過去物件を見た中で塩害が酷かったです。台風などの強風で塩分が含まれた汽水域の水が運河から風で運ばれて霧状にマンションの鉄骨に当たる。そんなイメージです。
こういったエリアの物件を見る際には鉄で出来ている部分の状態のチェックを入念にしましょう。むき出しになっている非常階段部分等はぼろぼろだったりします。
非常階段を見てあまりに腐食が激しいので買うのを止めた事があります。河川や湾岸からの距離等も将来の大規模修繕の事も考えた場合重要なポイントになります。景色が良く入居者の人気度は高いのですが…
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2009 年 8 月 5 日 水曜日
投資用不動産のRCマンション等のフルローン物件を購入してから苦労するポイントとしては、固定資産税等が高くネットキャッシュフローが圧縮される点があります。
積算価格が出るRCのフルローン物件 → 不動産価値が高い不動産物件 → 不動産担保価値が高い物件 →不動産担保価値の高い物件を持っている人は担税力がある。 → 固定資産税が高い。
という事になり、固定資産税が高くなります。固定資産税課税標準額の1.7%が固定資産税と都市計画税の合計額という事で一見数字的に大した事ない様に思われます。
が、実は収支ベースに直してみると大きな比率を占めます。
例えば2億で買った物件は仮に10%のグロス利回りであったとしても年間のグロス収入は2000万になります。
同じ物件で固定資産税課税標準額が同じく2億であった場合(積算が高くフルローンが付く物件というのはえてして固定資産税の課税標準額も高くなります。)には固定資産税の方はと言いますと減額前で340万になります。
(特例や減額等があり実際には結構減りますが…)
つまり、なんと収入額の1割近くを固定資産税と都市計画税が占めてしまうという状態もあり得ると言う事です。
積算が高いフルローンが可能なRCの物件の場合良い点もありますが、ひとたび入居率が低下した場合には固定支出の比率が更に上昇する可能性があります。
一方、中古の木造や鉄骨造の物件の場合RC程は人気が高くないのですが固定資産税も含めたレベルで見るとキャッシュフローは意外と良い場合も多くあります。特にアパートの耐用年数を貸出期間の最長期限としない金融機関を利用した場合に各年のキャッシュフローはかなり良いものとなります。
必ずしもフルローンでレバレッジを掛けて買い進むのが全ての人に取って適切で無いのは以上の様な理由からも指摘出来ます。
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