2010 年 3 月 4 日 木曜日
この時期になると非常に忙しくなります。3月末案件の詰めの作業や契約、決済の準備等で大忙しです。更に、所得税の確定申告の時期でもあります。
不動産投資と税務は切っても切り離せない点ですし、資産運用の観点でレバレッジを維持していかに不動産ポートフォリオを管理し資産を増やしていくかと言うのは大切な点です。
ただ、意外と思われるのですが「税理士の方が不動産投資のローンで否認されるケースが多い」という事実があります。
税理士の方は職業柄、節税のプロなのでいかに税金の払いを少なくするという事には長けており、その為銀行の融資審査の際には逆に審査が通らない決算書や申告書になっているケースが多いのです。(赤字決算や非常に少ない利益の決算書等で…)
不動産投資の意思決定を税理士に相談して行っている方を散見されますが、本当の意図を理解していない税理士であれば「節税の鬼」になって寧ろ「資産の増加」という顧客の本来のニーズに合致しない場合も多々あります。
「節税≒資産の増加」では必ずしもない事を理解する必要があります。
「適切な納税≒銀行融資の獲得≒資産の増加」が実は資産運用に適した考え方だと思います。
by 向井啓和
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2010 年 3 月 2 日 火曜日
本日3月末までの案件の為の融資証明依頼書と融資証明書を得る事が出来ました。融資金額が多くフルローンに近い借入であった事と購入物件がファンド物件だった為、通常は必要ありませんがあった方が良いと思い依頼しておきました。
ファンド物件の場合には売却の意志決定が一人でなされるのではなく合議制でなされる場合が多いので、融資を通ったと言っても信用してもらえないとの読みもありました。
「論より証拠」というのが不動産投資には当てはまりますので…
後は3月末に向けてどういう判断が出て来るか…待つしかないのですが…
(安く買ってもらうには苦労があります。)
by 向井啓和
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2010 年 2 月 27 日 土曜日
国内不動産投資家の方には関係ないかもしれませんが、国際分散投資をされて来ている投資家の方は主要通貨に対して円が全面高なので厳しい局面を迎えておられると思います。
しかし、為替は円高の時もあれば円安の時もあり、ここしばらくは円高の基調かもしれませんが何れは日の目を見る事もあるのではないかと思います。5年10年の中長期的なスタンスであれば国際分散投資は相当円高になってる今後は特にメリットがありそうに思われます。
(日本の財政状態が悪いので何時大幅な円安に振れるかも分かりませんので・・・・)
そんな中で正直酷いなという広告を見たのでご紹介します。
東京スター銀行の「王様金利」という商品です。
http://www.tokyostarbank.co.jp/starone/products/fx/king_of_koukinri.php?ad=banner02
商品は普通の一カ月物の外貨定期預金で一カ月だけ金利が高いと言う目くらまし商品です。ドルやユーロ建ても法外に高い金利で、南アフリカランドに至っては25%という利回りです。(但し年率換算を実額に直すと2%弱で、実は為替の手数料で殆どが消えてしまいます。)
金融機関の金利は年率換算で表示するので、実額に直して比べましょう。(スプレッドも非常にワイドです。目くらまし金利を出して、為替手数料で収益を得ると言う商品です。円からの投資しか適用をしない点からも一目瞭然です。)
こういう物を買う人が居ると思うと気の毒でなりません…
「キングオブワースト金融商品オブザイヤー」になりそうですね早くも「王様」だけあって・・・・
by 向井啓和
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2010 年 2 月 18 日 木曜日
金融庁の検査を受けた金融機関の不良債権が年度末に向けて急きょ動きそうです。不良債権として区分されている物件を一年以上処理せずにぐずぐずしていた先が本気になりました。
事務所ビルや築浅の5億以上で10億前後の物件が本格的に売却となりそうです。
今後も不良債権を不良債権として区分しているにも関わらず、ノンリコースローン等を延長や条件変更に応じていた金融機関が年度末や半期末をターゲットに対処してくるでしょう。
東京千代田区の好立地の物件も損切りしそうです。
by 向井啓和
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2010 年 2 月 18 日 木曜日
数日後に控えた不動産投資案件の契約にあたって、重要事項説明書を作っていく中で建物図面や検査済書が紛失されている事が発覚しました。
どうやらマンション管理組合が依頼した大規模修繕を行った業者が倒産したそうで、設計図書や検査済書等の一式書類を渡してそのまま帰って来ないという事態になっている様です。
重要事項説明を作成する過程で調べて行くと販売図面(チラシ)一枚では分からない事が見えて来ます。
問題になりそうな話なのでまず買主に連絡をしてその旨伝える事と、融資先金融機関にも事情を説明する様にさせました。仲介業務の鉄則と思うのですが「悪い報告は先にする」事が重要だからです…
契約日にそんな話聞きたくないですし、そもそもローンが通らないなら契約する意味無いですから。
by 向井啓和
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2010 年 2 月 17 日 水曜日
先日PIIGSの政府機関にお勤めの友人と会う機会がありました。今話題のPIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)の中の一国の政府機関にお勤めなのですが、相当愚痴ってました。
過剰な不動産投資のバブルや財政規律の緩みがあった為に現在の状況が生まれたのでしょうが、海外にいる政府高官の税金の無駄遣いが目に余るようです。(日本在住の外交官という事です。)
例えば、ワイン等を過剰に注文し政府の交際費(?)に付けたり、公式な会合が無い日に関わらずレストランでの接待の領収書が回って来たり、しなくても良いホテルへの宿泊等などされたり…(もちろん全員ではなく一部の方の様ですが)
国内が不動産バブルだったりするとそれが政府でお勤めの方にも影響するようです。
日本は不動産バブルの経験があるので直近の不動産価格上昇でもあまり踊らなかったですが、国は変われど何処も同じ様な物だなと思いました。
by 向井啓和
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2010 年 1 月 21 日 木曜日
フルローン投資の失敗で怖い話を聞いたのでご紹介します。ある都市銀行にてですが、不動産契約書に基づいて融資の稟議を通して、ローン契約の申し込みも得てローンを実行したのですが後日契約書の「偽造」が発覚したそうです。
それでローンの全額一括返済を求めらたそうです。
良くある古典的な手法ですが、銀行に提示する売買契約書(例えば1億2000万)と実際の売買契約書(1億円)を二つ作成してそれにそれぞれ署名押印して銀行には偽の契約書を提出したそうです。
銀行としては1億2000万に対して1億円を融資したわけですが、実際の売買契約書が1億円であれば当然ながら9000万とかその前後の数字になっていたはずです。(通常の取り扱いの場合)
よって借主の約定違反となり期限前一括返済を銀行から迫られたようです。
現在フルローンで物件が誰でも買えると指導している業者には同様の事をしている先もあるそうですが、刑法における「有印私文書偽造」という罪になり得るのを理解されているか疑問です。
時々お客様から前回はフルローンで買ったのですがと書類を見せてもらいますが、明らかに物件の実力以上の借入をされており詳細を聞くと同様な回答を受けます。
こういう話は自分はうまくやっていても誰かが債務不履行になる等してその際に他の融資も調べたりして発覚するものです。今後、正規でフルローンを獲得した方は兎も角そうで無い方は上記の様なリスクを背負っている事になります。
by 向井啓和
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2010 年 1 月 14 日 木曜日
今年は「フラット35」が熱いかも知れません。住宅購入にあたって市中銀行からの借入よりも固定金利で長期の借入が出来る同商品は民業圧迫との指摘もありますが、いずれにしても不動産購入において購入者にとっては良い話です。
だいぶ前の話になりますが2009年12月6日の日経の一面に「ローン金利1%下げ 35年固定型省エネなど条件」という記事が出ておりましたが、簡単にご紹介します。
「政府は追加経済対策の住宅需要の喚起策として、独立行政法人の住宅金融支援機構の住宅ローン金利を下げる方針を固めた。来年1年間の申込者に限り、最長35年のローンの当初10年間の金利を1%下げる方向で、省エネルギーや耐震性の高い住宅が対象。金利引き下げに必要な約2,600億円の予算措置を2009年度第二次補正予算案に盛り込む方針…」
という記事です。これが適用されると、今年1年の間に住宅用不動産を購入されると現在2.7%前後のフラット35の金利が当初10年間に関しては何と1.7%になります。現在の国債の利回りが1.3%でありまして、それと比べても格段の低さです。
10年固定金利で1.7%の借入というのは相当な超一流企業の資金調達でもかなり困難な数字です。
要は政府は何とか個人にマイホームをはじめとする不動産購入を景気対策の意味もあり期間限定でさせたいという事です。 せっかくのチャンスなのでいずれ買われるのであれば早期の対応が宜しいと思います。
このフラット35の優遇を受けられる適用要件が幾つかありますが、それは次回ご紹介します。
弊社提携先のフラット35は以下の2種類です。
全宅連のフラット35
http://www.zentakuloan.co.jp/
日本モーゲージサービス(リニューアル仲介時)
http://www.m-s-j.jp/index.html
by 向井啓和
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2010 年 1 月 6 日 水曜日
不動産投資の失敗に関してちらほら話を聞く事も増えて来ました。特にこの2-3年の間にフルローン等で物件を買い増して行かれた方が入居者の滞納や、入居率の下落等で苦労されている様です。
その中でも場合によっては特に気をつけた方が良いのが、銀行からの紹介案件の購入です。
一般的には銀行が自行の不良債権物件を持ってくると任意売却で有利な物件を買える様に思われますが、最近見たケースでは結果的に銀行に「はめられた」様な形になっています。
自行の不良債権物件を優良な顧客に貸出を付け替える事によって不良債権処理が出来るだけでなく、貸し出しも減らさない手法は銀行に取っては願ったり叶ったりです。
一方で不良債権の処理をするという点で高く売れないと回収額が足りなくなりますし、もう一方で今後長きに亘って借り入れをしてもらう借主にも配慮しなければなりません。
しかし、現実的には後者よりも、前者が配慮されている事が多い様です。
新築マンションの依頼主の不動産会社が倒産し、ゼネコンが売上を回収できず、その不動産会社やゼネコンへ債権を持っている銀行から個人の富裕層へ物件を持ち込んだりというパターンが最近多い様です。(但し、都市銀行は殆どこの様な形ではなくサービサーや専門部署へ一括で依頼してしまいます。)
ある方には某地方銀行から紹介された物件について特に店舗の想定家賃が高すぎるのでもっと価格を値引く様に第三者としてアドバイスしましたが、やはりその1,2階が入らないそうです。(私鉄の各駅停車駅でしたので3,4割家賃が割高と推定出来ましたので…)
かれこれもう1年以上経つ様に思います…
by 向井啓和
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2010 年 1 月 4 日 月曜日
2010年の不動産投資に見られると思われる傾向を何点か挙げたいと思います。
1. セーフティーネット(自分年金)を求める投資家数の増加傾向は変わらない。
2. 外国人の購入傾向は変わらない。(特に中国系投資家は実需、投資共に根強いニーズがあります。本国市場が堅調である 限り続くと思われます。)
3. 一部の金融機関の融資スタンスに変化が見られそうです。特に4月以降に新年度入りしてから今年度よりも積極化する可能性があります。
4. ファンドからの物件供給が増加する可能性があります。(本来であれば昨年に出て来る物件がリファイナンスで延長されている等の状況ですが、その様な物件も2回の延長は許されなくなると想定されます。去年末のダヴィンチの物件が良い例です。)
以上の傾向を総括すると、まだ金融機関の融資スタンス全般に厳しさは残るものの信用力の強い人や企業(自己資金や余剰担保がある人)が物件を次々と購入していく様な展開になるのではと思われます。
by 向井啓和
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