2010 年 11 月 3 日 水曜日
日本政府の租税条約締結の増加が図られている様です。先日の日経新聞の3センチ角程度の所でマレーシアとの租税条約締結に関しての記事が出ておりました。
(不動産投資をされる方の中にもタックスヘブン等の研究をされている人が増えて来ています。)
日本は法人税が高く、所得税も高く、相続税や贈与税も高いので金持ちの人や儲かっている法人が海外に出て行っているという事は以前も書きましたがそれに対する対処療法的に租税条約締結国を増やしている様です。
租税条約の締結が増えれば脱税の摘発や租税回避を防げるというメリットが国としてはあります。
ただ、一方それは対処療法的なものでしか無く、いかに国内に富裕層や儲かっている会社を留めるかという根本的な発想にはまだ至っていない様です。
シンガポールやマレーシアとの税率が極端に開き過ぎるとそちらに流れるのは仕方が無く、それを食い止めるにはどの程度の差に留めるか等を研究されたら良いのではないかと思います。
例えば法人税も10%程度の差であれば日本の方が治安が良いし、雇用コストも安定しているし、労働力のレベルが高いので「日本に留まる」と言う法人が多いとしてもそれが20%も開いてきたら「新規投資は海外が殆どになってしまう。」等などを調査されたら面白いのでは。
雇用が海外に流れて行くと、勤労者の所得税、そこから生まれる消費税等など波及して税収の減少に繋がります。
by 向井啓和
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