2013 年 3 月 1 日 金曜日
不動産投資ローンは一般的に不動産の物件価値(収益性、担保価値)と購入される方(個人・法人)の状態によって決まります。
個人の場合にメリットはあまり無いのですが、法人の場合に退職年金的な企業オーナー向け保険が不動産投資に使えるかもしれません。
これは法人が利益の出過ぎた年度に保険料の半金を損金計上して利益を圧縮するという事と、オーナーの退職金の手当の確保と言う目的 の為にある経営者向けの保険ですが、金額が大きい事もあり不動産投資に利用出来る可能性もあります。
例えば年払い1000万の保険料で保障金額5億の退職手当向けオーナー保険の場合ですが、5年間払い込めば5000万の払い込みになり、5年後 の解約返礼金は約4300万になります。
法人で5年目に厳しい決算を迎えた場合にはこれを取り崩して益を出すというのが主に利用されている一つの利用方法です。
一方5年目も業績が良くて自社ビルを購入したいという場合の企業はこの保険を上手く利用する事ができます。つまり、法人は銀行に 対してこの退職金目的のオーナー保険が5億までカバーされて、同時に直ぐにでも解約できる解約返礼金もあるという事実を利用できます。
銀行としては通常の団信に入ってもらわなくても大手の生命保険会社の保障が5億まであり、既に既払いで5000万の支払いをした実績がある 企業だと見る訳です。
この解約返礼金目的の保険が、多少担保価値がたりないとか実績が足りないという不動産融資のマイナスポイントをカバーする事が出来る可能性を提供します。
*必ず企業オーナー向けの保険に入っているから融資に有利に働くという訳ではありません。特に入る保険会社の信用度が重要ですし、 その時の時勢も問題ですが、実際に不動産融資にも利用出来る一つのオプションではあります。
by 向井啓和