2009 年 9 月 17 日 木曜日
投資用不動産の仲介をしていて思うのですが、最近のお客様はかなり勉強されている人が多いなという事です。ご自身の資金調達に関してやライフプランに合わせて物件選択されている方もかなり多く見られます。
一方、ネットサーファー的に表面だけの知識やブログの中でも先鋭的で極端な話に感化され過ぎている人も多く見受けられます。特に、積算価格信仰、フルローン信仰、レジデンス物信仰の投資スタンスには辟易とさせられる事も多々あります。
フルローンで物件を買い進むのが良い思われる人が多すぎるというのが現在の状況です。フルローンで物件を買うには
①レジデンス物の物件が中心となる。
②積算価格が高い物が中心となる。
というのが条件です。
フルローンで買える物件の特徴として殆どキャピタルゲインが望めないという短所があるのを皆さまお忘れになられています。不動産投資の主目的がキャッシュフロー獲得であるのは疑いの無い事なのですが、キャピタルゲインが殆ど望めない物件ばかり買い進むのはどうかと思います。
また、レジデンス物は各部屋の修繕に非常にコストが掛ります。入居者が退去するごとに少なければ5万円、バスやシステムキッチンの入れ替え工事のある場合には多ければ50万~100万の費用が掛ります。
よって、グロス利回りとネット利回りの差が大きな投資となります。
2,3棟レジデンス物を買ったら、含み益のたっぷりあるキャピタルゲインも望めるレジデンス物以外の物件が本当はお勧めです。
店舗付きオフィスビル等の方が修繕費は殆ど掛らず、グロス利回りとネット利回りの差も小さいのでレジデンス物の次にはビル投資へシフトされる事をお勧めします。
弊社の貸している店舗は10年以上同じテナントが入っていています。その為その間修繕費はゼロです。また退去時でも事業用賃貸ですと借主負担にさせる事が出来るので所有者は修繕費を払いません。オフィスの場合も同じです。(借主との関係によって異なるケースもあるでしょうが)
バーゲンセールの列に並びたければフルローン物件を追いかければよいでしょうし、フリーマーケットで掘り出し物を探すのが好きであればオフィスビル、商業ビル投資なんでしょうね。
ビル投資のお問い合わせはhttp://www.minato-am.com/
by 向井啓和
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実は英語サイトから追いかけてきたのですが、秀逸なサイトで驚きました。フルローン、レジデンス中心は、おおもとはK森氏の著書あたりから来ているのではないでしょうか。「減価償却の大きい木造」とか言っていればそうだと思います。おっしゃるように、本当は都心であれば、やや古い小型オフィスなどは分析しがいがあると思います。。
SASA様ありがとうございます。ご指摘の通り英語でも情報発信しています。(英語のブログを書いている不動産屋は今のところ弊社だけかな??と思います。)フルローン、レジデンス物は競争が激しいので参戦はしてますが、疑問は持ちつつ状態ですね。良い不動産投資はそれだけでは無いですからね…