不動産投資における仲介手数料割引業者

時折不動産投資やそれ以外の不動産売買においてかなりの手数料のディスカウントで客引きをしているサイトを目にします。

 

法律で最大3.15%+6万円の手数料になっておりますが、それを1%にしたり、無料にしたり頑張ってられます。チャレンジ精神は買うのですが、本当に顧客の為になっているのかと疑問に思います。

 

まず、手数料を大幅に割り引く場合の仕組みを簡単に説明します。

 

買主から手数料をもらわない場合、もしくは大幅に割り引く場合に仲介業者はどうやって儲けるのでしょうか?当然ながら、売主から手数料を得るのです。その場合に売主から3.15%+6万円の手数料かそれ以上の手数料をもらえる様な価格にて物件を売りにかけます。

 

従いまして、割引業者に価格交渉を頼んでも当然ある一線より下にはなりません。

 

買手が手数料を払う通常の業者に頼んだ場合には例えば1億の物件を8000万まで指して割り引いてもらうチャレンジができますが、一方割引業者は売主から「9500万以下では手数料を払いません。」等と最初から釘を指されています。

 

よって、買う人にしてみると通常の割引をしない仲介業者経由で購入すると手数料込みで8258万(*)であるのに対して割引業者経由では9500万になります。手数料を払って目いっぱい業者に叩かせた方が買主にとってメリットがあるのがおわかりになると思います。

 

*8000万+(8000万×3.15%+6万)=8258万
物件価格 手数料

 

更に、割引業者の場合には売主から手数料が出ない物件以外は紹介しない、出来ないというデメリットがあります。本当にいい物件は売主が手数料を払うか否かに関係ないところで決まりますが、割引業者サイドはやっても儲けが出ない案件はしないという本末転倒の結果になります。

 

よって、仲介手数料割引業者では他の投資用不動産を提供している業者よりも物件の幅が狭くなっています。

 

本当に良い物件というのは場合によっては業者の紹介の紹介で仲介業者が三社になる様な場合もあります。そういった場合には売主と買主の手数料分を業者が三等分したりして売買がなされます。ところが仲介料割引業者はこういった物件には手出しが出来ませんし、紹介を受ける事も出来ないでしょう。

 

甘い話に釣れてくるお客さんが多ければ多いほど顧客サポートや契約周りの仕事がおろそかになります。手数料を払わないで売買した物件で何か問題があったら一体どうなるんでしょうか?もちろん業者は手数料をもらってないからと言っておろそかな仕事をしてはならないのですが、一方買主は損害の復帰や賠償に対して業者に求められるのでしょうか?法律家ではないので分かりませんが…対価を払わなかった人に対してどう対処するかは微妙な問題かと思います。

 

弊社(http://www.minato-am.com/)では最善の物件を買ってもらいたいと思うが故に手数料の割引はしておりません。どっちが得かはお客様の判断で良いかと思っています。不動産投資に必要な洞察力が無いと分からない、「一見得に見える事が実はそうではない」お話でした。

 

by 向井啓和

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カテゴリー: その他, みなとアセットマネジメント株式会社, ブログ, 不動産投資, 不動産投資失敗, 向井啓和, 評判

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