2009 年 10 月 5 日 月曜日
最近投資用不動産を買うお客様である程度勉強されている方は「積算価格の高い物件ありませんか?」「積算価格が出る物件ありませんか?」と聞いてこられます。
「積算価格が出る物≒担保価値が高いもの」という認識で銀行ウケするという事や、フルローンが出るからというのが理由では無いかと思います。
ところが本当に積算が出る物件がそんなにお得かというお話ですが、キャッシュフローベースでは意外とマイナスの点もあります。
特に「登録免許税」「不動産取得税」や「固定資産税」の税金や管理や修繕のコストの面等でもサイズがある故のマイナス点もあります。
売却価格が1億円で積算価格1億の物件と1億5000万の物件で比較すると、単純化すると登録免許税や不動産取得税が1.5倍です。
また、固定資産税も長期に亘りかなり重くのしかかってきます。
実は同じ利回りベースであるならば積算が出ない方がキャッシュフローがプラスに出ます。
皮肉な話ではありますが、同じ利回りの物件であれば「担保価値が高い物件」よりも「担保価値が低い物件」の方が収益的には債務不履行になる可能性は低いです。
また、単純な積算の通りにいざという時に物件が売れるかという話ですが、実際には積算が高い物件というのは積算が高くなるまで放置されている物件とも言えるので必ずしも売れ易いとは言えません。
(もちろんそんな中でも良いものもありますが)
本当の物件力というのは銀行の評価の基準では表現されないものです。
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by 向井啓和
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