ウォーレンバフェット氏の記事に絡んで

ウォーレンバフェット氏が来日される様です。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0504&f=business_0504_069.shtml

 

 

日本株投資も長期的には検討されるそうです。

 

バフェット氏は投資で成功されているのも有名ですが、日本株を買った事が無い事でも有名です。彼は韓国株や中国株は買った事があります。

 

過去のバフェット氏の投資哲学は単純で分かりやすく、高成長や独占や寡占に近い会社を買っているので日本企業にその目は無いと今まで判断されていたのでしょう。

 

更に+αで日本の政治や行政が訳が分からない不思議な点もあるからではないでしょうか…

 

更に更に、法人税が高いのも日本にはネガティブなはずです。

 

中国や韓国は法人税率が25%であるのに対して、日本は約40%となっています。これも企業活力をそぐマイナスポイントと映るのではないかと思います。

 

単純計算ですが、仮に100億の税引き前利益がある企業がその利益を全て再投資して10%の複利で成長した場合をシュミレーションしてみますと相当な差になります。

 

(5年間の税引き後の利益の将来価値の合計額を比較してみます。配当支払は考慮せず。)

 

(実際にはもっと複雑ですが、単純化しています。ある意味下記説明は正しくありません。というのは企業は成長していますので毎年100億の税前利益以上の利益が出ます。よって差はもっと開くという事です。)

 

韓国中国企業のキャッシュフローの将来価値(FV)

 

 

2010年(100億-25億)×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1=75億×1.611=120.79

2011年(100億-25億)×1.1×1.1×1.1×1.1=75億×1.464=109.81

2012年(100億-25億)×1.1×1.1×1.1=75億×1.331=99.83

2013年(100億-25億)×1.1×1.1=75億×1.210=90.75

2014年(100億-25億)×1.1=75億×1.10=82.50

 

 

合計504億円

 

 

日本企業のキャッシュフローの将来価値(FV)

 

2010年(100億-40億)×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1=60億×1.611=96.63

2011年(100億-40億)×1.1×1.1×1.1×1.1=60億×1.611=87.85

2012年(100億-40億)×1.1×1.1×1.1=60億×1.611=79.86

2013年(100億-40億)×1.1×1.1=60億×1.611=72.60

2014年(100億-40億)×1.1=60億×1.611=66

 

合計403億円

 

 

これの意味するところは同じ成長力のある企業であっても税率が高い日本企業は5年間に稼ぐ税引き後の利益の将来価値で比較した場合には中国韓国企業とは100億近い差となってしまいます。

 

5年前にソニーとサムソンが仮に同じ成長性を持っていたとしても相当な差になるのが分かります。

 

これでは成長を買うバフェット氏の様な長期投資家は日本株に見向きもしないでしょう。相場の短期の上下動を取るヘッジファンド位が日本株をやっているのもうなずけるところです。

 

 

 

ちなみに前原大臣も本日下記の様な発言をされたそうです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100507-00000545-san-bus_all

 

by 向井啓和

Posted in admin
カテゴリー: その他, ブログ, 向井啓和 意見, 証券投資

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