信託受益権売買と不動産売買の経済的な違い

先日信託受益権物件の売買を仲介しましたが、その際にお客様から出た質問を元に売買の際に疑問となりそうな点をご指摘します。今後不動産投資物件で3,4億以上の物件の多くが信託受益権物件になると想定されますので研究が必要です。

 

 

まず、不動産投資において重要なコストの計算ですが、通常の不動産売買と異なるのは以下の様な点です。

 

1. 信託受益権の売買契約書の印紙税が信託受益権売買の方が安い

 

2. 信託受益権売買の登記の方が不動産登記の登録免許税よりも高い

 

3. 信託受益権売買にローンを使う場合には不動産の所有権登記をするのが一般的であり、現金での購入の場合は信託受益権のままでも可

 

4. 信託受益権として持っている場合には信託報酬という通常の不動産所有には掛からないコストが掛かる。

 

 

 

1. 信託受益権の売買契約書は2億の物件だろうが、10億の物件だろうが契約書は200円の印紙で済みます。その点では印紙税が信託受益権 のまま売買する方がコストが低く抑えられます。10億円を越えると通常の不動産売買契約書では40万の印紙税が掛かります。それが200円です。

 

2. 信託受益権物件の登記の方が何故か不動産登記の際の登録免許税よりも高いというポイントがあります。不動産登記の費用は各種の景気 対策や減税のお陰で低く抑えらられているのに対して信託受益権の登記になりますと減税の恩恵を受けない形になります。

信託受益権解除の際には土地、建物ともに1000分の20の税率となり、所有権移転の際には、土地が1000分の10、建物が1000分の20の
税率となります。

 

3. 信託受益権売買にローンを使う場合には不動産の所有権登記をするのが銀行の抵当権設定登記をする前提として一般的であり、 現金での購入の場合は信託受益権のままでも可となります。

 

4. 更に信託受益権として保有し続ける場合には信託報酬と言う信託銀行へ払う費用が発生します。それが例えば年率0.3%等発生します。

 

 

こうしてみると信託受益権の形態で物件を所有し続けるのは個人が行うには負担がありますし、本来は登記の費用など不動産登記と同程度の税率にすべきではと思われます。

 

信託受益権物件の売買仲介や物件情報等は https://www.minato-am.com/new_arrival/detail_21.html

 

by 向井啓和

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Search


Categories