2009 年 9 月 7 日 月曜日
不動産投資関係の仕事をしていて一番気になるが「サブプライム問題第二幕は開くのか?」という事です。
アメリカの金融機関のストレステストのお墨付きも何らかの基準を基に出されたはずですが、その基準に現在の経済状態は近づいてもしかして今後はその基準よりも悪化するのではないかと言う事です。(ストレステストは今年の春先だったと思います。)
その中で気になるポイントが二つあります。一つは失業率の上昇、もう一つはローン債権の延滞率です。サブプライム関係の整理はかなり進んでいる様ですが、以前もブログで書いた通りプライムローンの延滞が上昇しています。
つまり以前は仕事があって失業した為にローンの返済が滞った人たちが増えているという事です。
また、ローン債権の延滞に関しては商業用不動産にも大きな火種が隠されています。以前のブログでブルムバーグニュースでされていた報道を指摘しましたが、やはり数日経って日本のマスコミでも取り上げだしました。
日経新聞の記事がネットでも配信されたようです。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090906AT2M0501705092009.html
「金融機関が保有する同融資と関連の証券化商品の残高は約2兆ドル(約185兆円)と、金融不安のきっかけとなったサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資=1兆ドル強)を上回る規模」であるという事から見ても分かる事ですが非常に大きな不動産市場の足かせになりかねない話です。
日本もそうですがアメリカの小売業の業績は感謝祭からクリスマスに至るところで大きく決定されており、その時期に売上が追い付かない状態になった場合には更に商業用不動産市場がお寒い状態になります。売上が足りなければ店舗の整理に入りますので…当然証券化商品のデフォルトリスクが上昇します。
それがもろに銀行の貸し渋り状態に影響を与えます。上記のニュースにもある通り、商業用不動産の証券化された残高がサブプライムローン残高の倍もあるのですから…
なんとか個人消費を喚起しなければならないが、個人消費は失業者が増え、今後の見通しにも不安がある時にはどうにも盛り上がらないのが現状です。
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by 向井啓和
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