東京駅前ビルの売買 « 不動産投資ブログ　by みなとアセットマネジメント社長向井啓和

東京駅前ビルの売買

2009 年 12 月 15 日火曜日

本日の日経新聞一面に小さく記事が出ていましたが、不動産投資の一つの動向を占うものなのでご紹介します。

米系不動産ファンドが東京駅から徒歩1，2分のビル（パシフィックセンチュリー丸の内という東京駅の八重洲口側にあるビル）を1400億円で購入という内容でした。実際米系ファンドと言われている会社であるセキュアードキャピタルのHPにはプレスリリースが出ています。

この物件はファンド系物件を扱う人にとっては非常に有名な「買える物件」として通っていました。（何故「買える物件」かと言うとこの様なシンボル的な物件は通常「売りに出ない」からです。例えば丸ビルが売りに出る事は想像出来ないと思います。）

このセキュアードキャピタルが若干特殊なのはかなり筋の良い長期資金が入っている事です。実際にこの会社は米国カリフォルニア州職員退職年金基金（カルパース）等との不動産投資ファンドを組成していますので裏付けが強いと推測されます。

よって全ての新興不動産会社もしくはファンドが良くなるという訳ではなく、非常に優良な長期資本や長期資金を持った投資家がクラウンジュル（Crown Jowel 王冠の上の宝石）を確保したという事が言えます。

この事は個人の不動産投資をされる方にも当てはまりますが、長期の資本、すなわち自己資金を潤沢に投下して物件を購入されれば思わぬ宝を得る事が出来ます。

自己資金を投下しなくてフルローンで買える物件ばかり探していると、本当は価値の低い「積算価格だけ出る物件」を買う事に
なります。